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OECD加盟国で交通事故死亡者が上位にランク

道路交通体系の水準がアップデートされていない事情

IT分野においては世界の中でも最先端を走る韓国ですが、道路交通体系においては1990年代に制定された古い水準を現在でも維持しているという問題があります。
定期的に法律を見直すことによって、マイナーチェンジ的な法改正などはあります。
しかし大部分は古い基準のままアップデートしておらず、交通の流れや道路事情が法規に反映されていなかったり、運転免許証の取得方法の基準が低すぎるなど、現在でも多くの問題を抱えています。

例えば韓国では、道路によってはUターン専用車線が設けられています。
Uターンができるのはこの専用車線でなければならず、Uターンができると標識がなかったり、信号がついていない場所でUターンをすると違反行為となってしまいます。
ある自治体では、自治体職員が勝手にこの違法行為を取り締まっており、金銭を払わなければ当局に報告すると脅していたという事件も起こっていたほどです。

また、無理な割込みや一時停止の無視などが横行しており、警察官が見ていなければなんでもアリだと考えるドライバーが多い点も韓国が抱える問題だと言えます。
こうした全体的に古い体質が、韓国の道路事情やドライバーの意識にもマイナスの影響を与えていることが考えられます。

歩行者が車に気をつけないといけない韓国事情

ほとんどの国では、自動車は歩行者の安全を確保した上で道路を走行しなければいけませんし、すべてのドライバーがその概念を持っています。
しかし韓国においては、自動車が歩行者に気を付けるのではなく、歩行者が自動車に気を付けるという社会通念があります。
この点は、韓国がほかの国と大きく異なる点と言えるでしょう。

韓国の国民性が運転マナーにも反映

韓国は気が短い人が多いと言われており、これが韓国の国民性と考える人は少なくありません。
狭い国土に多くの車が走る韓国では駐車スペースが全般的に不足しており、違法駐車と知りながら駐車するドライバーは後を絶ちません。

この違法駐車に関しては、韓国ならではのユニークな慣習が作られています。
それは車のフロントガラスにドライバーの携帯番号が記載されており、邪魔な場合その番号に電話を掛けるとドライバーがすぐに車を動かしてくれるというものです。
法律でそれが許されているわけではありません。
しかし、違法駐車をせざるを得ない道路事情に加えて、見ていない所では違法行為もいとわない人が多い事、しかし車が邪魔ならすぐにどかしますよという姿勢は韓国の国民性を反映している現象と言えます。

フロントガラスに携帯番号を堂々と明記することに関しては、個人情報の流出の面から危惧する声がありました。
そのための代替策なども考えられたこともあったものの、やはり利便性という点で携帯番号を明記するのが楽だということから現在でもこの慣習は残っています。