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韓国の駐車場事情

路上駐車が多い韓国

韓国に旅行してまず最初に気が付くのが、「路上駐車が非常に多い」ということです。
細い路地であるにもかかわらず、両側に路上駐車している車が並んでいる景色は珍しくもなんともありません。
狭い道であれば特に、路上駐車している車と対向車両を交わしながら運転するのは、至難の業と言っていいでしょう。

韓国では自家用車を購入する際に車庫証明書を見せる必要がないため、駐車場がなくても簡単に車を購入することができるのです。
このため、車を買ってしまった後に駐車場を探すことになります。

慢性的な駐車場不足

そんな韓国では、慢性的な駐車場不足に悩んでいます。
2023年7月に韓国の国土交通部が発表したところによると、韓国国内の自動車登録台数は2576万台、つまり人口約2人当たり1台の車を所有していることになります。
マンションの駐車場なども、住民であるにも関わらず駐車できないことも珍しくないと言われています。
特に平日の夜8時を過ぎると駐車スペースがなく、車の置き場所がなくなってしまいます。

車を購入する人が減少すれば駐車場不足の問題が加速化するのを防ぐことができるのですが、車庫証明を義務付けることはまだまだ難しいようです。
というのも、車庫証明が実施されればマンションの駐車場が有料化される、自動車業界の利益が減るといったネガティブな面が出てくるからです。
ただし、済州島に限っては2022年に車庫証明性が導入されています。

「車を出すことも入れることもできない」ほどの韓国も、ソウル五輪のころは自動車の数が200万台程度でした。
ところが、ソウル五輪以来、自動車は急速に増え続け社会的な問題となっています。
中には駐車場をめぐった争いで、殺人未遂寸前にまで発展した事件も起きています。

また、消防車が火災現場に接近するために、路地に駐車している車を壊して通らなければならないといった過激な状況も見受けられます。
路上駐車が多くない日本からすれば、韓国の状況は不思議に見えるかもしれません。

駐車時のマナー

韓国の駐車マナーは、日本とは明らかに異なります。
車が入り切らないようなマンションの駐車場に車を停める際には、すでに駐車してある車の前に駐車するのが一般的なやり方です。
とは言っても、サイドブレーキは引かずにそのままにしておくのがポイントです。
こうしておけば、隣接した車が出ようとする際に、手で押して邪魔な車を動かすことができるというわけです。

路上駐車、二重駐車がごく当たり前に行われている韓国では、それゆえのマナーがありますので、現地ではそれを守るのが大切です。
車のダッシュボードに、他の人が見やすいよう携帯の番号を置いておくのも、韓国では常識です。